ある暑い暑いとても暑い夏の日に得意先のお客さんから 「カーエアコンの調子が悪い。いつもは24℃に設定してるのに運転席側は熱く
助手席側は激寒なのでとても乗っていられない」と連絡がありました。
車はトヨタ プログレ。この車はオートエアコンでデュアルモードも付いております。
お話を聞いただけでも真っ先に浮かんだのはエアーミックス関係の不良でした。
それじゃ早速診断していきましょう(^o^)丿
カーエアコンのパネルをいろいろと操作して現状を把握します。
するとオーナーの言うとおり運転席側を「24℃」に設定すると運転席は熱く
助手席側の温度はMAXクール並みに寒くなります
確かにコレでは乗ってられません(ーー;)
助手席側の温度を上げていくと27℃くらいで運転席側と同じくらいの温度になりました。
しかしとても24℃の心地よい風ではなく明らかに熱風・・・(>_<)
オートエアコンも「暖房」と判断しているみたいです。
ちなみに運転席&助手席側共に温度を変化させると「MAXクール&ホット」へと
どちらも切り替わりますのでこの24℃~27℃あたりに原因があると判断しました。
まずはエアコン用のユニットが何かトラブルコードを記憶していないかテスターにて
調べてみます。


とトラブルコードがでましたがこの「日射センサー」は外が明るい時に工場内に入っただけ
で出てくるコードなので直接は関係ないと思いましたので今回は無視します。
トラブルコードを消去して再度呼び出しますが「異常なし」。
今現在ずっと「異常」があるのに「異常なし?」(^^;)
これはもっと深く探るしかないと思い、別のテスターを使い診断していきます。
そしてオートエアコン関係の各データーを表示させます。


いろいろ見ていくと少し気になる箇所を見つけました(゜゜)
D席側(運転席)の方はほぼ一定なのに対してP席側(助手席)のエアミックスの実開度が
何もしていないのにパラパラと数字が行ったり来たりしています。
これでエアミックスが設定された開度のところで落ち着かず勝手にフラフラしているのが
よく分かりました。これが原因でクーリングボックス内で熱風と寒風がキチンと交わらず
一方は「暖房」もう一方は「冷房」というおかしなことになっておりました(^^♪
そういうことで改めてエアミックスのサーボを点検。
この車にはサーボが4つ付いており運転席側のサーボは異音の為、前回交換しております。
なので助手席側のサーボを見てみますと


画像にある「白いアーム」がテスターの数値がパラパラと動くのとリンクして
前後に大きく静かに動いていました。ということで原因を発見しましたよ(゜゜)

なのですぐにサーボを手配しました(左:新品)
そして組付けます。

テスターにて最終確認!


今度はちゃんと設定温度に応じてエアミックスが動くようになり運転席側&助手席側の
温度調整もちゃんと効くようになりました。やっとオートエアコン本来の快適さが戻ってきましたよ(^^♪

今回のことだけでなくこれからの自動車のトラブルシュートには「診断機」や「テスター」
が必要なのがよく判りました。もちろん「経験値」や「勘」もとても大事なのですが
電気関係などの目に見えないものを「数値」や「波形」にして見ることが出来るのは
とても理解し易いですしこれからのトラブルシュートにも必要不可欠だと思います。
今回はテスターの持つ実力に脱帽でしたがお恥ずかしながら店主の「ヤマ勘」もまだまだ
イケるんじゃね?と勝手に思ってしまった1件でもありました(^^;)
ということで今回はここまで。
それじゃ~またな!(^o^)丿
こちらでもいろいろとつぶやいております(^^;)

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