トヨタ カローラフィールダ-(NZE121G) @ カーエアコンの冷えない原因(DLコンプレッサー)

カーエアコン修理@大阪

綺麗な桜の花が散ったと思いきや、今度は新緑眩しい季節の到来であります!

皆様、ご機嫌いかがでしょうか(^^) これからの季節といえば

寒い時にはあまり関心のないカーエアコンがフル稼働になる時期でもあり

ますが使いたい時には壊れて使えないのもエアコンの常でございます。

そんな来たるべき「Xデー」に備えてカーエアコンの点検&診断&修理を

始めるべく今回も「町工場 奮闘記」スタートでございます(^o^)丿

入庫してきたのはトヨタ カローラフィルダー(NZE121G)であります。

「カーエアコンが冷えない」とのことでオーナーから詳しいお話しを聴いてみますと

「一年前にエアコンが効かなくなりディーラーにてガスチャージ。その時は冷えるよ

うになり、そして今年にまたエアコンが効かなくなりディーラーにて

再度ガスチャージしてもらったが今度は冷えず(ーー;)

ディーラーでは「直せない?」とのことで別の車屋さんにて点検してもらったところ

ガス漏れしてるので「漏れ止め剤」なるものを入れてもらったら冷えるようになった

のですが次の日に「エアコンが全く効かないようになりました」とのことでした。

オーナーがいうように確かにエアコンガスの漏れ止め剤が注入されたみたい。

コレを見ただけでもイヤな予感しかしないのです(ーー;)

とりあえず「点検&診断」していきます。

全くガス圧に変化なし。というかコンプレッサーが動いていないのでは(゜゜)

一応、電圧はあるみたい。

調べたらこのカローラフィルダーに使われているのは「DLコンプレッサー」

というクラッチレスの外部制御式。

原因がコンプレッサー本体なのか?それとも制御のほうなのか?

判断する為に関係箇所を一つずつ潰していきます。

怪しいところはバンバン探っていきましょう!

配線図を見て推理していきます。

リレーの場合は「抵抗」だけでなく実際にスイッチングさせてみます。

配線図から制御関係をさらに詳しく調べます。

診断していく上でいろいろと悩みましたが

最終的に「コンプレッサー本体」の故障と判断しました。

何よりも「DLプーリー」はネジ切れていなかった(゜゜)

そしてココからが大事なところ・・・。

コンプレッサー脱着。

コンデンサーを脱着してエアコンシステムの状態を診ます。

コンデンサーに取り付けられているドライヤーを抜き出すのに

フィルターを外したら・・・。

なぜかフィルター部分が目詰まりしており一箇所だけ破れてます(゜゜)

ドライヤーを引っ張りだしてみると

ドライヤの一部がカッチカチに固まっておりました(゜゜)

ここでやっと店主の頭の中の「?」だったものが全部つながりましたよ。

これは推測ですが「ガス漏れ止め剤」を入れると水分と反応してその箇所を

硬化させてしまうので湿気のあるフィルター&ドライヤ部分で固まって

目詰まりを起こし、それに加えて「DLコンプレッサー」は途切れることなく

エンジン回転で常時回されて高圧側の圧力はドンドン上がっていき

その逃げ場のない高い圧力は硬化して詰まったフィルターを突き破り、

コンプレッサーまで「再起不能」にしてしまったようです(ーー;)

悲しいお話しですがオーナーにはエアコンシステム「全滅」の診断結果を

お知らせしました(+_+)

しかしオーナーは「まだ乗りたい」とのことなのでフィールダーのエアコンを

修理することに決定(^o^)丿

それじゃ分解していくべ。

外した高圧パイプ。

中は「黒い粉」でいっぱい(゜゜)

エキパン&エバポレーターにアクセスするにはダッシュボードを

全部脱着しないとダメなことがわかり一気にトーンダウン(ーー;)

ということでダッシュボードを脱着していきます(-_-;)

世の中は何かと近道をしようとするほど「遠回り」になるのはお約束。

なので焦らず正攻法でいきましょう。

ダッシュボード関係を外したところ。この真ん中にあるのがクーリングユニット

ブロアーファンを取り外します。

そしてこの四角の物体が「エキパン」。

底の六角部分からコンプオイルがかなり漏れてきておりました(゜゜)

たぶん元々のエアコンのガス漏れはここからだと思われます。

取り外したクーリングユニット。このユニットを分解していきます。

ケースを割るとエバポレーターが登場。

エバポの高圧側が黒い粉まみれでした。

やっぱり「全滅判定」ですね(ーー;)

プレッシャースイッチとチャージバルブのコアも交換します。

パイプとホースは「詰まり」が無いのを確認してから特殊な洗剤で

念入りに洗浄して再使用します(^^)

新しいリビルトコンプレッサーが到着。

リビルトのコンプレッサーをドッキング。

分解したケースたちもごしごし洗います。

洗ったあとはしばらく放置して乾燥させます。

ブロアーケース。かなりの「ヤニ」がこびりついてました(+_+)

ケースのフィルターにこびりついていた埃たち。層になってましたよ(゜゜)

「ヤニ」で汚れたキチャないブロアファン。

洗浄してきれいにはなりましたが「ヤニ」は強固だす(+_+)

キレイになったケースに新しいフィルターを組付け。

新品のエバポレーターもドッキング(^^♪

折角なんで「サーミスタ」も替えておきます(^^)

古いエキパン

ガス漏れしていたエキパンは勿論交換しておきます。

エキパンに入るチューブ。高圧側の差込口のOリングが入る部分が

かなり腐食しているので再度漏れる前に新品に交換しておきます(^^)

やっとのことで完成した「ヤニ」と「埃」だらけのクーリングユニット&

ブロアーケースをこれからやっと車体に組付けていきます。がその前に

新品の圧力スイッチ。

洗浄して再利用する高圧パイプに組み付けます。

バルブコア

もちろん全てのOリングも交換ですぜ!

差し入れのコンデンサーが届きましたので

高圧パイプと共に車体に組み付けます。

そして「眩暈」がしそうな光景ですが

焦らず確かめながらクーリングユニットを組付けます。

新品のエキパン

忘れちゃならねエキパンを止めるボルト。よく錆びているので必ず同時交換を!

エキパン&チューブを合体!(^^♪

ブロアーケースも合体!

あとは元通りに組付けていくだけ。めちゃ大変ですけどね(笑)

今回は少し怪しいリレーも「予防的」に交換しておきます。

ダクト内にモノを落とさないように気を付けながら

どんどん どどん!と組み付けていきましょう(^^♪

配線等をキチンと処理していきまして

かなり時間を消費しましたがとりあえず室内は完成!(^^)

室内からのチューブとエンジンルーム内のパイプを繋ぎます。

コンデンサーにも各パイプをドッキング(^^♪

コンプレッサーに各ホースを繋いだらエアコンシステムが完成(^^♪

冷却水を注入して真空引き作業開始!

とりあえず真空引きしたまま、次の日まで放置しておきましょう。

次の日「低圧&高圧」共にほとんど動いていませんでしたのでOK!

それじゃ役者も揃ったようなのでガスチャージしていきます。

いい感じに圧力が上がっていきます。

それと共に吹き出しの温度がぐんぐん下がっていきます。

この時点でもう充分に涼しい~(^^♪

測定する時は基本的に「運転席&助手席」のドアは全開。

もちろん「MAXクール」&「ブロアファン全開」であります。

いい感じで圧力が安定してくると

かなり冷えるようになり更に安定してくるともう寒すぎ(+_+)

もちろん合格ラインでございます。

実際に走行テストに出発。この日の外気温が約30℃ほど。

折角なので敢えて道路が「渋滞」しているところに突入。

「アイドリング+Dレンジ+MAXクール+ブロア全開」でも充分涼しい~。

走行中は更に「未体験ゾーン」へ。

ということでこれにてフィールダーのエアコン修理が完了(^^ゞ

待ちわびるオーナーには少し気になったことをお話して無事に納車させて

頂きました。これからまた暑い夏がやって来ることと思います。

毎度のことですが、車内で「熱中症」になるその前に決してガス漏れ止め剤や

ケミカル商品等に頼ることなくカーエアコンの「点検」&「診断」はお早めに!

それじゃ またな~(^o^)丿

 

https://x.com/hakkocars

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ハッコーカーズ|note
大阪の片隅に引き篭もりつつ ひっそりこっそり自動車やバイクの修理をしているものです。現在のこと、これからのこと、過去に経験したことなど書き留めてゆきたい(^^;)で自動車の整備&修理の情報を発信中。

こちらも不定期更新です(^^;)

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PartsStyleでは間違いない商品(パーツ)をお届けするため、ご注文前の適合確認を行なっています。 お車の「車台番号」「型式指定番号」「類別区分番号」を確認致します。車検証をご準備いただき弊社までご連絡下さい。 ◆注文前のお問合せ先 ・...
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