前回からの続きです。
某ネットオークションにて格安で購入したダイハツ コペン。
このマシーンに搭載されていたエンジンの状態が点検&診断の結果、
あまりにも酷い為に今後の方向についてオーナーと協議しました。
店主「こういう残念な結果になりましたがどうします?」
赤コペン「・・・」
店主「・・・」
赤コペン「オーバーホール出来ませんか?」
店主「出来ないことはないです。でも高額修理になるのは間違いないです」
赤コペン「・・・」
店主「・・・」
赤コペン「こんなことならもう少し出して良い車を買えばよかった」
店主「申し訳ないけど中古車はいくらお金を出しても良い車が来るとは限らない。
外観や内装はピカピカなのに実際には過走行やほとんどメンテナンスされて
いないような中身が既にご老体な車もいっぱいあります。
中古車は何かしら問題を抱かえてると想定していた方が間違いないです」
赤コペン「それじゃ、これからどうしたらいいですか?」
店主「この車を修理してずっと乗るのか?それとも諦めて違う車に乗るのか?
それはオーナーが決めることです」
赤コペン「・・・」
店主「どんな理由があるにせよ縁があってこうしてオーナーの元へ来たわけで
突き放すのは簡単ですがコレから少しずつでも手をかけていけば車も
良くなっていくだろうし愛着も湧くと思いますけどね」
赤コペン「分かりました。今回は高い授業料だと反省します。これからも乗りたい
ので修理してください」という長~いやり取りの末、修理作業続行です。
コレからもこのコペンを乗りたいという希望を叶えるべく
それでは始めましょう!(^o^)丿

エンジン&MTを吊り上げてギアオイルを抜き取ります。

抜けたオイルはドロドロでした。

エンジンブロック


クラッチディスクの減りもありますが当たり面にオイルが浸透していました。

どうもレリーズベアリングからグリスが飛び散ったみたいで
そのグリスがクラッチのフェーシング部分へ飛び散ったようです。
たぶんクラッチの切れ不良はココが原因かと。


フェーシングの粉でコテコテだったので出来るだけキレイに洗浄します。
そしてこの状態で待つこと1週間後・・・

待望のリビルトエンジンが到着!

オーナーとの協議の結果、今回はリビルトエンジンに載せ替えるのが
時間的にもコスト的にも最善だろうということになりました。

そしてエンジンをドッキングさせる前に折角のチャンスなので出来るだけ消耗品を
交換しておきます。後で作業するには大変なところもありますので。
まずはステアリングラックのブッシュ類。


車載状態ではないので作業性抜群です(^^)
気が付き難いところですが結構消耗しておりました。

エンジンマウント。コレも「縁の下のチカラ持ち」ですが通常の車載状態で交換する
にはかなり大変。なのでエンジンを降ろした今がチャンスなのです。

組付け

サイド側もドッキング!

エンジンマウントの交換は効果絶大かもです(^^♪

やっとのことでリビルトエンジンをメンバーにドッキング!
実はココからが大変でリビルトエンジンにはほとんど何も付いていない状態で
コチラへ送られて来ますので前のエンジンから再使用可能なものは取り外して
コンバートしていき各ガスケット類やホース類などのゴム関係は基本全て
新品に交換していきます。まずは新品のクラッチ関係から

レリーズベアリングを組付けて

ミッションとエンジンをドッキング!ですがコレが中々上手くいかず(+_+)
助っ人に来てもらって何とか切り抜けました。ココまで来たらとりあえずひと安心です。


セルモーター

クランクプーリー組付け。オイルプレッシャスイッチは交換します。

EXマニのスタッドボルトも全部交換。

ガスケットはもちろん新品を使います。

センサー関係も再使用しますが画像のようにOリングが使われている場合は
「センサーAssy」でしかメーカーは出さないので適当に合いそうなOリングに
交換して組み付けます。

インテークマニホールド


取り付け面をある程度キレイに研磨して均しておきます。

スロットボディ

吹き返しでコテコテになったスロットルを分解&洗浄していきます。


スロットルの中もキレイに!(^^)

ISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)

ココのバルブが詰まったり動きが悪くなるとアイドルが低くなったりエンストや
ハンチングなどを引き起こしますので分解して出来るだけキレイに洗浄しておきます。

新しいOリングとガスケットに交換して組付けていきましょう。


そしてインジェクターですが

吹き返しで結構汚れてましたので洗浄後、新品のOリング&ガスケットに交換。

この水関係のホースたちもエンジン搭載状態では交換するのが大変だと
思われますのでこの機会に全て交換しておきましょう。

だいぶ組み上がってきました。

更にどんどん組み付けていきます。

オイル漏れしていたパワステポンプとホースたちも交換!
オーナーから差し入れのオルタネーターも取り付けました。

タービンを装着。

疑惑のオイルパイプ。「コペンのタービンは逝きやすい?」といわれる理由が
なんとなく分かりました(^^;)

触媒&遮熱カバーも装着。この状態でデフのサイドシールも打ち替えしておきます。

ひび割れたタイロッドエンドブーツ。

そしてロアアームのブーツも交換しておきます。今なら作業性抜群です。

長い時間を掛けて全てのことが整いました。この状態のまま車体に載せます。

慎重に

更に慎重に

無事にエンジンルームに収まりました。これで終わりではなくコレからいろいろと
調整作業があるのですがとりあえず少しホッとしましたよ(^^)

エンジン&MTが無事に車体に載りましたのでどんどん組み付けていきましょう。

ある程度組めたら冷却水を注入して「ドキドキ」しながらエンジンを始動。
「ブォォォォーーン!」(゜゜)
エンジン音が明らかに静かになりましたよ トレビアーン!

ココまできてオーバーヒートさせると洒落になりませんのでちゃんと
テスターを繋いで水温を監視しております(^^;)
全てを元のように組み付けたらいつものようにテスト走行へ。
「男の5速」は異音も無く気持ちよくギヤが入るようになり
エンジンは本当に静かになりました。
エンジンもそうですが「エンジンマウント」を交換した効果は絶大でしたね。
工場に戻ってきたら最終チェック!


異音や水漏れ、オイル漏れ等も無さそうなのでコレにて完了と思いきや・・・

(゜゜)!

エンジンのタペットカバーからまさかのオイル漏れがぁぁぁ!(゜゜)
即、リビルトエンジンの会社に電話して「あほー」と伝えますと
「申し訳ありませんががそちらで修理して貰えませんか?」と言われましたので

折角、全部組んだのに・・・


また全部取っ払ってカバーを開けるハメに・・・。正直ぐったりです(+_+)

とにかくパーツを準備して

タペットカバーのガスケット&サーキュラープラグ交換

どう見てもこの部分の液体ガスケットの塗りが甘いでしょうがぁぁぁ!(`´)
なのでいつもよりたっぷり液体ガスケットを奢ってやりましたよ。

そんなこんなでオイル漏れも無事に止まりましたので

コレにて今度こそ一件落着!\(^o^)/ 見違えるように静かになったコペンに
再会したオーナーにもとても喜んで頂きました。
「手の掛かる子ほど可愛い」かどうかは知りませんがしっかりメンテナンスして
あげればもっともっと良くなって愛着も湧くことでありましょう。
「終わりよければ全て良し!」ってことで(^^♪
そして今回のことを含めネットオークションが全て悪いとは言いませんが
何時の世も平気で人を騙す輩がいるのも事実(`´)
なので特に中古車におきましては相場より明らかに安い商品には
何かしらの「不備」が隠されていたりそれなりの「リスク」もあるということを
知った上でネットオークションを自由に楽しんで頂きたいと思います。
ありがとうございました(*^^)
こちらでもいろいろとつぶやいております(^^;)

なんとなくnoteも不定期に更新しております。



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